生徒の答案を添削をしていると、毎回同じ箇所を間違えてしまっている生徒をみかけることがあります。話を聞いてみると、「あー、いつも間違えるんですよね。もう、、、この問題嫌いです。」と、さも、その問題が大嫌いな様子を見せます。
しかし、そのようないつも間違えてしまう問題を忌み嫌うのではなくかけがえのない大切なものと思ってみてください。
なぜなら、人を成長させるのは「正解を導ける問題」ではなく、「いつも間違える問題」だからです。正解を導けるような問題は成長につながりません。いつも間違えるような問題が解けるようになることこそ成長なのですから。
もちろん、正解したらいい気持ちになるし、間違えたら嫌な気持ちになるのは自然です。しかし、だからといって、自分が解けるような問題ばかりやっていてはいけません。
なんとなくでも解ける問題は、試験に出てもやはり解けます。しかし、いつも間違える問題は、原因をきちんとおさえない限り、何度でも間違えます。もちろん試験に出ても間違えます。
逆に、いつも間違えていた問題が試験に出て、ちゃんと解けるようになれば、それは確固たる自信につながります。その自信は親・先生・友達から貰う何百の誉め言葉よりも価値があるものです。
受験勉強というと雲をつかむような印象をうけるかもしれませんが、内実は非常に簡単です。普段の勉強(特に自習)で「自分が間違えてしまう問題」をあぶりだし、それに対して、どうすれば間違えないようにできるのかを必死に考える。そして、次にその問題が出てきたときには必ず解けるように準備万端整えておく。これだけなのです。
だからこそ、「いつも間違えてしまう問題」が姿を表した時は、自分を成長させてくれるチャンスです。「大切なもの(=自分の成長の手助けをしてくれるモノ)」と思って、勉強を進めてください。
2008.02.29公開
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